球体模様
はんなりについて

理学療法士の私が病院を辞めて独立した理由

理学療法士の私が病院を辞めて独立した理由

お客様から、よくこんな質問をいただきます。

「どうして独立したんですか?」

「なぜ病院を辞めたんですか?」

病院で理学療法士として働いていれば、安定した環境の中で仕事を続けることができます。

それでも私がその道を離れたのは、どうしても叶えたい想いがあったからです。


私が本当にやりたかったこと

それは、

乳がん術後の女性が、安心して身体を任せられる場所をつくること。

私が勤務していた病院は乳腺外科の診療に力を入れており、多くの乳がん手術が行われていました。

理学療法士として毎日多くの術後の患者さんを担当する中で、退院前になるとこんな相談を受けることが少なくありませんでした。

  • 「今まで通っていたマッサージに行っても大丈夫ですか?」
  • 「肩こりがつらいけれど、どこへ相談したらいいのでしょう?」
  • 「リンパ浮腫の予防は、自分で続ければいいですか?」

病院でのリハビリが終わったあと、多くの方が身体のケアについて不安を抱えていることを知りました。


退院はゴールではありません

手術が終わっても、治療や経過観察は続いていきます。

ホルモン療法や放射線治療、薬物療法など、それぞれの生活の中で身体にはさまざまな変化が起こります。

  • 肩や背中がこる
  • 腕が動かしにくい
  • 傷あとがつっぱる
  • むくみが気になる

そんな不調があっても、

「どこへ相談したらいいのかわからない。」

そう感じている方は少なくありません。

術後の身体だからこそ、施術を受けることに不安を感じる方もいらっしゃいます。

「胸への負担はないだろうか。」

「リンパ浮腫が悪化しないだろうか。」

「うつ伏せになれるだろうか。」

一般的なリラクゼーションサロンや整体院では相談しにくいと感じる方も多く、その結果、不調を我慢してしまう方もいらっしゃいました。

退院後の身体を安心して任せられる場所が、もっと身近にあってもいいのに。そんな思いを抱く場面が、何度もありました。


「安心して通える場所」が見当たらなかった

当時の私は疑問に思いました。

これだけ乳がんを経験される方が増えているのに、安心して相談できる場所がとても少ない。

手術をすると、傷をかばうことで肩や首、背中、腕などに負担がかかることは珍しくありません。

身体に痛みや違和感が出るのは特別なことではないのです。

それなのに、「どこへ行けばいいかわからない」という方がたくさんいる。

その現実を目の当たりにして、

「だったら私が、その場所をつくろう。」

そう決意しました。


はんなりに込めた想い

はんなりは、ただ身体をほぐすサロンではありません。

乳がんを経験された女性が、治療中も、その後の人生も、自分らしく過ごしていくための場所でありたいと思っています。

身体を整えることはもちろん、

「ここなら安心して相談できる。」

そう思っていただけることも、同じくらい大切にしています。

病院では限られた時間しかお話しできなかったことも、ここではゆっくりお聞きできます。

治療だけを見るのではなく、その方の生活や人生に寄り添いたい。

その想いが、私が病院を離れ、「はんなり」を始めた理由です。

治療のその先も、その人らしく。

はんなりは、その想いを大切に、一人ひとりの人生に寄り添う場所でありたいと思っています。


最後に

福岡県久留米市の乳がん術後専門サロン「はんなり」では、乳がん術後ケアを中心に、理学療法士としての経験を生かし、一人ひとりのお身体や生活に合わせたケアを行っています。

これからも理学療法士として培ってきた知識と経験を生かしながら、安心して身体を任せられる場所であり続けたいと思っています。

治療のその先も、その人らしく。

その歩みに寄り添うことが、「はんなり」の役割だと考えています。

中野 郁子

この記事を書いた人中野 郁子(なかの いくこ)

乳がん女性の駆け込み寺 はんなりを運営しています。
母をがんで亡くした後、がん患者さんとその家族を支える仕事がしたいと転職。
久留米市の病院に勤務後、2016年に開業しました。
理学療法士、アロマセラピスト、ピンクリボンアドバイザー、乳がん啓発運動指導士の資格があります。

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