乳がんの手術後、放射線治療を受ける方は多くいらっしゃいます。
放射線治療というと、
「手術や抗がん剤に比べれば軽い治療」
「1回の治療時間も短いから大丈夫そう」
と思われることがあります。
でも実際には、放射線治療ならではの大変さがあります。
毎日通院するプレッシャー
放射線治療は、平日に毎日通院する治療が数週間続くことが多く、治療内容によって通院期間は異なります。
病院が遠い方にとっては、毎日の移動だけでも大きな負担です。
さらに、多くの施設では予約制のため、
「遅れてはいけない。」
「今日も休まず行かなければ。」
そんな気持ちが積み重なり、知らず知らずのうちに心にも負担がかかります。

毎日気を遣うマーキング
放射線治療では、毎回同じ位置に正確に照射するため、皮膚にマーキングを行うことがあります。
方法は医療機関によって異なりますが、治療期間中はマーキングが消えないように生活する必要がある方もいます。
「お風呂で強くこすれない。」
「ちゃんと残っているかな。」
そんな小さな気遣いが毎日続くことも、放射線治療ならではの負担の一つです。
放射線治療にも副作用があります
放射線治療にも、副作用があります。
代表的なものは、
- 倦怠感(疲れやすさ)
- だるさ
- 照射した部分の赤み
- ヒリヒリ感
- かゆみ
- 乾燥
- 皮膚炎による不快感
などです。
症状には個人差がありますが、
「思っていたより疲れる。」
「服が擦れるだけでも痛い。」
そんな声を聞くことも少なくありません。
リンパ浮腫への不安を抱える方もいます
乳房やわきのリンパ節の手術を受けた方では、放射線治療をきっかけにリンパ浮腫への不安を感じる方もいらっしゃいます。
実際にすべての方がリンパ浮腫になるわけではありませんが、
「腕が少しむくんでいる気がする。」
「この違和感は大丈夫かな。」
と、小さな変化にも敏感になる時期です。
不安を一人で抱え込まず、気になる症状があれば主治医やリンパ浮腫外来などに相談することが大切です。

元気そうに見えても、体は頑張っています
放射線治療は1回の治療時間が短く、ご自身で運転して通院される方も多くいらっしゃいます。
そのため、
「元気そう。」
「普通に生活できているね。」
と言われることもあります。
でも実際には、体は照射による影響を受けた組織を修復しようと働いており、気づかないうちに疲れがたまっていることがあります。
だからこそ、
「これくらいなら大丈夫。」と無理をせず、休めるときにはしっかり休むことも治療の一つです。
ご家族や周りの方へ
放射線治療は、外からはつらさが見えにくい治療です。
毎日病院へ通い、
副作用と向き合い、
皮膚を気遣いながら生活し、
将来への不安を抱えている方も少なくありません。
「今日もお疲れさま。」
「無理しないでね。」
そんな一言が、大きな支えになることがあります。
どうか、治療を受けている方の頑張りに寄り添っていただけたらと思います。
治療後も保湿とセルフケアを続けましょう
放射線治療が終わったあとも、皮膚の乾燥やつっぱり感がしばらく続くことがあります。
保湿を続けながら、肌の状態を観察し、無理のない範囲でセルフケアを続けていきましょう。
また、肩や胸まわりが硬くなったり、動かしにくさを感じたりする場合は、無理をせず主治医やリハビリスタッフに相談してください。
はんなりでできること
はんなりでは、放射線治療中の方や治療後の方のお身体の状態に合わせて、無理のないケアを行っています。
疲れが抜けない。
肩や胸まわりがつっぱる。
皮膚が落ち着いてきたけれど、身体がこわばっている。
リンパ浮腫が心配で、身体のケアを始めたい。
そんなお気持ちに寄り添いながら、お一人おひとりの状態に合わせてお手伝いしています。
治療が終わったあとも、一人じゃない。
頑張り続けてきた身体と心を、少しだけ休ませる時間をつくりませんか。
放射線治療は、毎日の通院や副作用だけでなく、『終わるまで気を張り続けること』そのものが大きな負担になる治療です。
だからこそ、身体だけでなく心の疲れにも目を向けてあげてほしいと、私は感じています。


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