球体模様
乳がん術後の身体

乳がん手術後、自分の身体を見られない。触れられない。

乳がん手術後、自分の身体を見られない。触れられない。

乳がんの手術を受けたあと、

「鏡で傷あとを見ることができない」

「手術した側の胸や脇に触れるのが怖い」

「自分の身体なのに、以前とは違う身体のように感じる」

そんな気持ちを抱えている方は、決して少なくありません。

手術が無事に終わり、治療が順調に進んでいても、気持ちがすぐに追いつくとは限りません。

周囲からは「元気になってよかったね」と言われても、自分の中では、まだ受け止めきれないことがあるかもしれません。

身体の傷が回復していく速さと、心が変化を受け止めていく速さは、必ずしも同じではないのです。

乳がん手術後、自分の身体を見るのが怖い

乳がんの手術では、乳房の一部または全部を切除することがあります。

手術の方法によって、乳房の形や大きさ、皮膚の状態、傷あとの残り方も異なります。

頭では手術の必要性を理解していても、実際に変化した自分の身体を見ることには、勇気が必要な場合があります。

「まだ鏡で見ることができない」

「着替えるときも、なるべく見ないようにしている」

「傷あとを見ると、病気になったことを思い出してしまう」

そんな気持ちになることもあるでしょう。

けれど、それは決して弱いからではありません。

自分にとって大切だった身体が変化したのですから、戸惑うのは自然なことです。

無理に前向きになろうとしなくても、今すぐ受け入れようとしなくても大丈夫です。

身体との向き合い方も、その人のペースでよいのだと思います。

自分の身体なのに、傷跡に触れることが怖い

手術後は、見た目だけでなく、身体の感覚が変わることもあります。

傷の周囲や脇、二の腕などに、しびれや感覚の鈍さ、つっぱり、違和感が残ることがあります。

反対に、軽く触れただけでも敏感に感じたり、痛みが生じたりする方もいます。

こうした感覚の変化には、手術による皮膚や神経などへの影響が関係しています。

「触っても、自分の身体ではないような感じがする」

「脇の下に何か挟まっているような違和感がある」

「痛くなりそうで、腕を動かすのも怖い」

身体の感覚が以前と違うことで、触れることそのものに抵抗を感じる場合もあります。

自分の身体なのに、自分の身体ではないような感覚。

その戸惑いは、とても自然なことです。

自然光の入る室内で、ソファに座り静かに過ごす女性

無理に受け入れようとしなくてもいい

乳がんの手術後、「早く元の生活に戻らなければ」と思う方もいらっしゃいます。

けれど、身体の変化を受け入れることに、決められた期限はありません。

傷あとを見ることができなくても、触れることに抵抗があっても、それを急いで克服する必要はないのです。

また、必ずしも以前と同じように感じられることが、回復の目標ではありません。

変化した身体を好きにならなければいけないわけでもありません。

今はまだ見たくない。

今はまだ触れたくない。

そんな気持ちも、大切にしてよいのだと思います。

ただし、痛みやつっぱりが強い場合、腕を動かしにくい場合には、身体の回復という面からも適切なケアが必要になることがあります。

無理をする必要はありませんが、一人で我慢し続ける必要もありません。

困っていることがあれば、主治医やリハビリテーションの専門職に相談してみてください。

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▶乳がん手術後、腕が上がりにくいのはなぜ?|痛み・つっぱり・動かす不安について

少しずつ、自分の身体と向き合うために

身体に触れることが怖いとき、無理に傷あとに触れる必要はありません。

まずは、安心してできることから始めてみましょう。

例えば、

  • 服の上から肩や腕にそっと手を添えてみる
  • 痛みのない範囲で、手や肘をゆっくり動かしてみる
  • 深呼吸をしながら、肩の力を抜いてみる
  • 鏡を見ることができそうな日は、無理のない範囲で見てみる

もちろん、これらをすべて行う必要はありません。

何もしない日があってもよいのです。

手術後の運動は、手術の方法や回復状況によって注意点が異なります。主治医から運動の制限を受けている場合は、その指示を優先してください。

大切なのは、できることを増やすことだけではなく、自分が安心できる方法を見つけていくことだと思います。

自分の肩や腕にそっと手を添え、身体と向き合う女性

はんなりが大切にしていること

はんなりには、乳がんの手術後、身体の痛みやつっぱり、動かしにくさなどを抱えた女性がいらっしゃいます。

なかには、自分の身体に触れることに抵抗を感じている方もいます。

私は理学療法士として、病院で乳がん術後のリハビリテーションに携わってきました。

その経験から、身体の回復だけでなく、身体の変化に戸惑う気持ちにも目を向けることを大切にしています。

はんなりでは、無理に傷あとを見たり、触れたりしていただくことはありません。

最初にお話を伺い、その日の身体の状態や気持ちに合わせて、施術の内容や姿勢を調整します。

傷あとに直接触れなくても、肩や背中、腕など、安心して触れられる場所からケアを行うこともできます。

もちろん、触れられたくない場所には触れません。

施術を続ける中で、

「少しずつ腕を動かせるようになった」

「自分の身体に触れることへの抵抗が減ってきた」

そんなお声をいただくこともあります。

けれど、すべての方が同じように変化するわけではありません。

身体に触れられるようになることだけが、ケアの目的でもありません。

その方が、少しでも安心して自分の身体と過ごせること。

私は、それも大切なケアのひとつだと考えています。

女性専用リラクゼーションサロンはんなりの個室施術室

今の身体と、もう一度つながり直すこと

乳がんの手術によって、身体が変わることがあります。

その変化を受け止めるまでには、時間がかかるかもしれません。

以前の身体に戻りたいと思う日もあれば、今の身体を少しだけ大切に思える日もあるでしょう。

どちらの気持ちがあってもよいのだと思います。

手術によって変わった身体を、無理に「元に戻す」のではなく、

今の身体と、もう一度つながり直すこと。

それも、大切なリハビリテーションのひとつだと私は考えています。

もし一人では怖いと感じるなら、その一歩を一緒に歩いていきませんか。

治療のその先も、その人らしく。

はんなりは、あなたのペースを大切にしながら、そっと寄り添っていきたいと思っています。

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福岡県久留米市の女性専用リラクゼーションサロン「はんなり」では、乳がんの治療中・治療後の女性にも安心して過ごしていただける時間を大切にしています。

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「こんな状態でも受けられるのかな」

そんなご相談からでも大丈夫です。

治療中や術後間もない方は、主治医に確認のうえご相談ください。

西鉄久留米駅から徒歩約3分。

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中野 郁子

この記事を書いた人中野 郁子(なかの いくこ)

乳がん女性の駆け込み寺 はんなりを運営しています。
母をがんで亡くした後、がん患者さんとその家族を支える仕事がしたいと転職。
久留米市の病院に勤務後、2016年に開業しました。
理学療法士、アロマセラピスト、ピンクリボンアドバイザー、乳がん啓発運動指導士の資格があります。

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