身体からのサインに耳を傾けることも、大切な治療です
乳がん術後た治療中、
「これくらいの痛みは仕方ない。」
「治療中だから痛いのは当たり前。」
そんなふうに、痛みを我慢していませんか。
痛みは単なる「つらい症状」ではありません。
身体が「少し休んで」「ここに負担がかかっています」と知らせてくれる大切なサインです。

痛みは身体だけでなく、心にも影響します
痛みは身体だけの問題ではありません。
**国際疼痛学会(IASP)**では、痛みを「実際の、あるいは潜在的な組織損傷に関連する、不快な感覚的・情動的体験」と定義しています。
つまり、痛みには身体だけでなく、「つらい」「怖い」「不安」といった心の反応も含まれています。
痛みが続くと、身体は常に緊張した状態になります。
思うように動けなかったり、夜ぐっすり眠れなかったり、「また痛くなるかもしれない」という不安を感じたり…。
このような状態が続くと、心にも大きなストレスがかかります。
実際に、慢性的な痛みは気分の落ち込みや不安を強め、生活の質(QOL)を低下させる要因の一つとされています。
だからこそ、痛みを和らげることは、身体だけでなく心を守ることにもつながるのです。
我慢し続けると、痛みが長引くこともあります
痛みがあると、人は無意識にその部分をかばって動かさなくなります。
すると筋肉や関節は硬くなり、血液やリンパの流れが滞りやすくなります。
さらに、痛みを我慢し続けることで神経が敏感になり、本来であればそれほど痛みを感じない刺激にも強く反応してしまうことがあります。
このような状態は「痛みの慢性化」とも呼ばれ、回復までに時間がかかる原因になることがあります。
だからこそ、痛みは「我慢するもの」ではなく、早めに相談し、適切なケアを受けることが大切なのです。
「仕方ない」と諦めないでください
がん治療には、どうしても痛みを伴う場面があります。
しかし、
「手術をしたから仕方ない。」
「治療中だから我慢するしかない。」
そう思って、つらさを一人で抱え込む必要はありません。
痛みを軽くする方法は、お薬だけではありません。
身体の動かし方を工夫したり、筋肉や関節の緊張を和らげたりすることで、痛みが軽減する場合もあります。
一人ひとり痛みの原因は異なるため、その方に合った方法を見つけることが大切です。

痛みを感じたら、遠慮せず伝えてください
痛みがあるときは、我慢せず医師や看護師などの医療スタッフに相談してください。
そして、身体の動きや姿勢、筋肉の状態が関係している痛みに対しては、理学療法士がお手伝いできることもたくさんあります。
私は理学療法士として、痛みそのものだけを見るのではなく、
「どんな動作で困っているのか」
「どんな生活を送りたいのか」
という、その方の日常生活全体を大切にしながら身体をみています。
痛みを和らげることは、生活の質(QOL)を高め、自分らしい毎日を取り戻すための大切な一歩です。
おわりに
痛みを我慢することは、決して頑張ることではありません。
身体からのサインに気づき、必要なときに助けを求めることは、自分自身を大切にすることでもあります。
治療を頑張ってきた身体だからこそ、これからの日々を少しでも心地よく過ごしていただきたい。
治療のその先も、その人らしく。
はんなりは、身体だけでなく心にも寄り添いながら、お一人おひとりが自分らしい毎日を過ごせるよう、お手伝いしています。


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