乳がんの手術を受けたあと、
「手術した側のわきのムダ毛は、これまでと同じようにお手入れできなくなることがある」
ということをご存じでしょうか。
医療者の間では知られていることですが、患者さんには十分伝わっていないことも少なくありません。
「こんなこと、誰に聞いたらいいの?」
そんな、ちょっとデリケートな話のひとつかもしれません。
リンパ浮腫のリスクがあるため

乳がんの手術では、病状によって腋窩(わき)のリンパ節を切除したり、センチネルリンパ節生検を行ったりすることがあります。
リンパ節を切除した側の腕は、リンパ浮腫を起こすリスクがあるため、皮膚を傷つけたり、強い刺激を与えたりしないよう注意することが大切です。
そのため、手術後は
・カミソリによる自己処理
・ワックス脱毛
・家庭用脱毛器など
を避けるよう説明を受けることがあります。
実際にお客様からは、
「病院では、脱毛クリームなら使っていいと言われました」
というお話を伺ったこともあります。
ただし、ムダ毛のお手入れ方法については、手術の内容や治療経過、皮膚の状態、病院の方針によって異なります。
自己判断でお手入れを始めるのではなく、担当の医師や看護師に確認することをおすすめします。
さらに、乳がん手術後は、わきや腕に違和感が出たり、肩が動かしにくくなったりすることもあります。
そのため、手術していない方のむだ毛の処理も、手術した側の腕がうまく使えず、以前と同じようにできなくなる場合もあります。
また、子宮がんや卵巣がんなどの手術で鼠径部(そけい部)のリンパ節を切除した場合は、同じように足のムダ毛のお手入れについて注意が必要になることもあります。
「もっと早く知りたかった」
以前、お客様からこんなお話を伺いました。
「手術する前に知っていたら、医療脱毛を受けるという選択肢も考えられたのに……。」
もちろん、治療までの期間や病状によっては、手術前に医療脱毛をすることが難しい場合もあります。
それでも、
「手術後は、わきのムダ毛のお手入れ方法が変わることがある」
ということを事前に知っているだけで、考えられる選択肢が変わる方もいるかもしれません。
だからこそ、できれば手術前に知っておきたいことのひとつだと思います。
乳がんの手術後は、身体の変化だけでなく、日常生活の中でも「これってどうしたらいいの?」という小さな疑問が出てくることがあります。
こちらの記事では、乳がん手術後に実際によく聞かれる悩みについてまとめています。
→ 乳がん手術後、みんな何に悩んでいる?
抗がん剤治療中は気にならなくても……
抗がん剤治療では、頭髪だけでなく、眉毛やまつ毛、わきなどの体毛が一時的に抜けることがあります。
治療中は、わきのムダ毛のお手入れについて考える余裕がないことも多いでしょう。
でも、治療が終われば、少しずつ毛が生えてきます。
そのときになって、
「これから、どうやってお手入れしたらいいの?」
と戸惑うこともあるかもしれません。
治療が始まる前や手術前の段階で知っておけば、あらかじめ相談したり、準備したりできることもあります。
治療のあとも続く、日常生活のこと

乳がんの治療では、手術や薬物療法、放射線治療など、病気そのものに目が向きがちです。
でも、治療を受けながらも、その先にも毎日の暮らしがあります。
「こんなことまで聞いていいのかな?」
と思うような小さな疑問が、実は治療後の生活では大切なことだったりします。
わきのムダ毛のお手入れも、そのひとつ。
病気のことだけではなく、治療後の暮らしまで考えて準備することも大切なのではないでしょうか。
理学療法士として伝えたいこと
私は、乳がん治療後の身体のケアに関わる中で、
「もっと早く知っていたらよかった」
という声を聞くことがあります。
治療が始まってからではなく、できればその前に。
知っておくことで、選べることや相談できることが増えるかもしれません。
乳がん手術後の身体の変化については、こちらの記事でも詳しくまとめています。
→ 乳がん術後のリハビリについて知っておきたいこと
はんなりでは、身体のことだけでなく、治療後の暮らしの中で感じる小さな困りごとにも寄り添っていきたいと思っています。
「こんなこと聞いてもいいのかな?」
そんなことも、どうぞ遠慮なく話してくださいね。
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乳がんの手術後は、身体の変化だけでなく、日常生活の中でもさまざまな疑問や困りごとが出てくることがあります。

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