「抗がん剤って、ものすごくつらいんですよね?」
乳がんの治療を受ける方から、そんな不安を聞くことがあります。
テレビや映画などで見る「抗がん剤治療」のイメージから、
「吐いて、食べられなくなって、ずっと寝ているのでは……」
と想像してしまう方もいるかもしれません。
もちろん、抗がん剤にはさまざまな副作用があります。
人によっては、つらい症状が出ることもあります。
でも、「抗がん剤=必ずものすごくつらい」ではありません。
今の抗がん剤治療では、副作用をできるだけ軽くするための薬を一緒に使いながら治療を行うことがあります。
「思っていたより大丈夫だった」
そう感じる方がいるのも、決して不思議なことではありません。
抗がん剤と一緒に「支える薬」が使われます

抗がん剤には、がん細胞を攻撃する一方で、正常な細胞にも影響することで、さまざまな副作用が起こることがあります。
そこで、治療では抗がん剤だけを使うのではなく、必要に応じて副作用を予防したり、症状を和らげたりする薬が使われます。
たとえば、
吐き気を抑える薬
抗がん剤の種類によっては、吐き気が起こりやすいものがあります。
その場合には、吐き気止めを抗がん剤の投与前から使ったり、治療後にも使ったりします。
「吐き気が出たら薬を飲む」というだけではなく、吐き気を起こしにくくするための予防が大切になります。
口内炎や口の痛みに対する薬

抗がん剤治療では、口の中の粘膜に影響が出て、口内炎や口の痛みが起こることがあります。
抗がん剤治療では、治療が始まる前から口の中の状態を整えておくことも大切です。
治療前の歯科受診や口腔ケアについては、こちらの記事でも詳しくまとめています。
→ 乳がん治療前に歯医者さんへ行くのはなぜ?|手術や抗がん剤の前に知っておきたい口腔ケア
症状に応じて、口の中を保護する薬や痛みを和らげる薬などが使われることがあります。
また、薬だけではなく、
- 口の中を清潔に保つ
- 乾燥を防ぐ
- 刺激の強い食べ物を避ける
など、日頃の口腔ケアも大切です。
下痢を抑える薬
抗がん剤の種類によっては、下痢が起こることがあります。
必要に応じて下痢止めが処方されることがあります。
ただし、下痢にはさまざまな原因があるため、自己判断で下痢止めを使わず、医療者に相談することが大切です。
発熱、血便、強い腹痛、脱水などを伴う場合には、早めに医療機関へ相談しましょう。
便秘に対する薬
実は、抗がん剤治療では「下痢」だけでなく「便秘」も起こることがあります。
また、吐き気止めなど、治療に伴って使う薬が便秘の原因になることもあります。
そのため、必要に応じて便を軟らかくする薬や下剤などが処方されます。
白血球・好中球を支える薬
抗がん剤によって白血球、とくに好中球が減少すると、感染症にかかるリスクが高くなることがあります。
治療内容やリスクによっては、G-CSF製剤という白血球の一種である好中球の回復を促す薬が使われることがあります。
白血球を増やす薬について、「いつ使うの?」「副作用は?」「費用は?」など、もう少し詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。
→ 抗がん剤のあとに打つ「白血球を増やす注射」って?費用や副作用を知っておこう
注射で使うタイプもあります。
「抗がん剤をしたら白血球が下がって、何もできなくなる」
というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、血液検査を行いながら、その人の治療内容に合わせて必要な対策がとられます。
「副作用を我慢する治療」ではありません
抗がん剤と聞くと、
「副作用は仕方がないもの」
「つらくても我慢しないといけない」
と思ってしまうかもしれません。
でも、治療では副作用をできるだけ予防し、起こった場合には早めに対処することが大切です。
もちろん、副作用を完全になくせるわけではありません。
また、同じ抗がん剤でも、
「ほとんどつらくなかった」
という人もいれば、
「疲れが強かった」
「味覚の変化がつらかった」
「口内炎が大変だった」
という人もいます。
副作用には個人差があります。
だからこそ、誰かの体験を聞いて、
「私は絶対にこうなる」
と思わなくても大丈夫です。
「思っていたより大丈夫だった」ということも

抗がん剤治療を始める前は、まだ経験していないからこそ、不安が大きくなります。
治療が始まる前は、まだ起きていないことまで考えて、不安が大きくなることもあります。そんなときの気持ちについて、こちらの記事にも書いています。
→ まだ起きていないことまで、今日悩まなくていい|乳がん治療中の不安との付き合い方
インターネットで副作用について調べれば調べるほど、
「吐き気」
「脱毛」
「口内炎」
「下痢」
「倦怠感」
「白血球減少」
と、たくさんの情報が目に入ってきます。
そうすると、まだ起きていない症状まで全部自分に起こるような気持ちになってしまうことがあります。
でも、副作用は「必ず全部起こるもの」ではありません。
そして、今は副作用を和らげるための薬や対策もあります。
治療を始めてみて、
「思っていたより食べられる」
「吐き気は薬で抑えられている」
「治療の日以外は普通に過ごせる日もある」
と感じる方もいます。
もちろん、つらいときは無理をする必要はありません。
「これくらい我慢しなくては」と思わず、症状があれば医療者に伝えてください。
つらさを伝えることも、治療の一部です。
抗がん剤治療は、一人で耐えるものではありません
抗がん剤治療では、がんを治療する薬だけではなく、その治療を受ける身体を支えるための薬も使われます。
吐き気があれば吐き気止め。
口の中が痛ければ、その症状に合わせた薬。
下痢や便秘があれば、それに対する薬。
そして、必要に応じて血液の状態を支える薬もあります。
「抗がん剤を受ける=副作用をただ我慢する」ではないのです。
治療が始まる前は、知らないことが多いからこそ不安になります。
でも、少しずつ知っていくと、
「こんな薬もあるんだ」
「つらくなったら相談していいんだ」
と思えるかもしれません。
抗がん剤治療は、がんと闘う薬だけで成り立っているのではなく、できるだけその人らしく治療を続けられるように、いろいろな方法で身体を支えながら進めていく治療でもあります。
治療が始まる前から、すべてを怖がらなくても大丈夫。
まずは、
「つらくなったときには、ちゃんと助けてくれる薬や方法がある」
ということを知っておいてください。
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はんなりについて
リラクゼーションサロンはんなりは、女性専用・完全予約制の個室サロンです。
乳がんの治療中・治療後の方にも、安心して過ごしていただける場所を目指しています。
施術を担当するのは、病院で乳がん術後のリハビリに携わってきた女性理学療法士です。
肩や腕のつっぱり、身体の疲れやむくみなど、その日の状態を伺いながら施術内容を調整します。
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