2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震。
熊本県を中心に大きな揺れがあり、その後も地震活動が続いています。気象庁によると、7月28日の地震はマグニチュード7.1、最大震度7を観測しました。現在も熊本県熊本地方などで地震が観測されています。
被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
また、過酷な環境のなかで救助や支援にあたっている皆さまにも、心より感謝申し上げます。
私自身、久留米で強い揺れを感じたことで、2016年の熊本地震のことを思い出しました。
あのとき、初めて「命の危険を感じるほどの揺れ」を経験しました。
今回も、まさか熊本でこのような大きな地震が起こるとは思っていませんでした。
震源地から離れた久留米でも怖いと感じるのですから、被害の大きな地域にいらっしゃる方は、どれほどの恐怖を感じているのだろうと思います。
そして今回は、暑さや大雨など、地震以外の災害にも同時に対応しなければならない地域があります。
一日も早く、安心して過ごせる日が戻ることを願っています。
災害が起きたとき、乳がん治療中の方はどうする?
今回の地震をきっかけに、私は「乳がんと災害時の備え」について考えました。
特に気になったのが、
「通勤中に地震が起きたら?」
ということです。
治療を終えて復職し、電車通勤を始めた方。
自家用車で通勤している方。
治療を続けながら仕事をしている方。
乳がんに限らず、持病や体調に不安を抱えながら毎日通勤している方もいるでしょう。
災害は、自宅にいるときに起こるとは限りません。
だからこそ、
「いつもの通勤バッグに、少しだけ災害への備えを入れておく」
という考え方も大切なのではないでしょうか。
電車通勤で一番心配なのは「帰宅できないこと」

電車が止まったとき、まず思い浮かぶのが「どうやって家に帰ろう」ということだと思います。
元気なときであれば、何時間も歩いて帰るという選択肢もあるかもしれません。
でも、
- 抗がん剤治療中
- 放射線治療中
- ホルモン療法などを継続中
- 治療後で体力が戻りきっていない
- リンパ浮腫がある
- 慢性的な痛みやしびれがある
- 疲れやすい
そんな方にとって、長時間歩き続けることは簡単ではありません。
また、電車が止まれば道路も混雑し、タクシーやお迎えもすぐには利用できない可能性があります。
だから、
「必ず家に帰る」ではなく、「安全な場所で待つ」という選択肢を持っておく。
これも立派な防災だと思います。
「帰れないときのお金」を少し準備しておく
災害時には、交通機関だけでなく通信や電子決済などが通常どおり使えない可能性もあります。
そこで、通勤バッグの中に少額の現金を入れておくのも一つです。
たとえば、
「自宅まで帰れない場合に、宿泊施設や親戚、頼れる人のところまで移動するためのお金」
と考えておく。
「何が何でも帰宅する」のではなく、
いったん安全な場所に移動する。
そのためのお金です。
水分と、少しのエネルギーを持ち歩く
災害時は、普段より移動に時間がかかります。
電車の中で長時間待つこともありますし、駅から歩くことになるかもしれません。
そのため、
- 水
- 経口補水液などを作れる粉末タイプ
- 飴
- 小さな羊羹
- 栄養補助食品
など、コンパクトに持ち歩けるものがあると安心です。
毎日大きな防災バッグを持って通勤する必要はありません。
「普段のバッグに入れられる小さな備え」
から始めてみましょう。
登山をするときの持ち物を参考にすると、「長時間歩く・待つ」ために必要なものが見えてきます。
お薬は「いつもの薬」を少しだけ余分に
忘れたくないのが、お薬です。
災害時には、いつもの医療機関や薬局へすぐに行けないことがあります。
できれば、
- 処方薬
- お薬手帳の情報
- 薬の名前が分かるもの
- 必要な頓服薬
などを準備しておきましょう。
毎日持ち歩くことが難しい場合でも、お薬手帳の写真やコピーをスマートフォンなどに保存しておくと、いざというときに役立つ可能性があります。
薬の種類によって必要な備えは違いますので、長期的な備蓄については主治医や薬剤師にも相談しておくと安心です。
長時間の「立ちっぱなし」に備える

災害時には、電車を待ったり、避難したりすることで、普段より長く立ち続けることがあります。
そんなときのために、
小さくたためるレジャーシートや簡易座布団
があると便利です。
また、雨や寒さを避けるための簡易ポンチョも、コンパクトなものなら通勤バッグに入れておけます。
「座る」「濡れない」「体温を守る」。
こうした小さな工夫が、長時間の待機では大きな助けになることがあります。
トイレのことも、忘れない
災害時には、トイレがすぐに使えないことがあります。
特に、
「長時間電車が止まったらどうしよう」
「避難所でトイレが混んでいたら?」
と心配になる方もいるでしょう。
携帯トイレを1~2回分持っておく。
必要な方は尿取りパッドなど、自分に合ったものを準備しておく。
これだけでも安心感が違います。
「人に言いにくいことほど、自分で備えておく」
ことも、防災の大切な部分だと思います。
リンパ浮腫がある方は「清潔」と「いつものケア」を意識

リンパ浮腫がある方は、災害時にも皮膚を清潔に保つことが大切です。
避難生活では、いつものように入浴やスキンケアができないこともあります。
可能であれば、
・ウェットティッシュ
・清潔なタオル
・保湿剤
・傷を保護するためのもの
・いつも使用している弾性スリーブ
など、自分に必要なものを準備しておきましょう。
特にスリーブは、毎日使っている方なら洗い替えを1枚用意しておくと安心です。
新しいものを防災用に買う必要はありません。
買い替えの時期に、
「今まで使っていたものを非常用に回す」
という方法でもよいでしょう。
ただし、弾性着衣は劣化すると圧迫力が変わります。
防災用として保管する場合も、状態を確認しておきましょう。
弾性スリーブについては、こちらの記事でも詳しく書いています。
→ 乳がん術後の弾性着衣(アームスリーブ)について|選び方・使い方・旅行時のポイント
長時間動けないときは、足の血栓にも注意
災害時には、
「長時間座ったまま」
「車の中で長時間過ごす」
「避難所であまり動けない」
という状況が起こることがあります。
長時間動かない状態は、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)のリスクにつながることがあります。
水分をとること、可能な範囲で足を動かすこと、同じ姿勢を長時間続けないことなどを意識しましょう。
普段から医師の指示で弾性ストッキングを使用している方は、避難用品として準備しておくのも一案です。
ただし、弾性ストッキングは誰にでも必要というものではありません。
持病や血管の状態によって適さない場合もあるので、普段使っていない方が災害時のために自己判断で使い始める必要はありません。
「私は大丈夫」と我慢しすぎない
災害が起こると、
「みんな大変なんだから」
「私くらい我慢しなくては」
と思ってしまうことがあります。
でも、治療中の方や治療後で体力が戻っていない方には、その人なりの限界があります。
長時間歩く。
暑い場所で待ち続ける。
水分を我慢する。
トイレを我慢する。
薬を後回しにする。
痛みや体調不良を我慢する。
こうしたことを「みんな大変だから」と無理に続けなくてもいいのです。
災害時こそ、自分の身体を守ることを優先していい。
私はそう思います。
ヘルプマークも「助けを求める準備」のひとつ
外見からは分かりにくい体調の問題を抱えている方は、災害時に困っていても周囲から気づいてもらえないことがあります。
必要な方は、ヘルプマークなどを普段から携帯しておくのも一つの方法です。
「私は助けが必要です」と声を上げることは、わがままではありません。
自分の身体を守るための準備です。
ヘルプマークについては、こちらの記事でも詳しく書いています。
→ 乳がん治療中の電車通勤がつらいときに|ヘルプマークという選択肢
災害への備えは「特別な防災バッグ」から始めなくてもいい
私の通勤バッグに入れている、小さな防災グッズ。
毎日持ち歩くものだから、できるだけ軽く、コンパクトに。水分や補給食、携帯トイレなど、「もし帰れなくなったら」を考えて少しずつ準備しています。

防災というと、
「大きなリュックを準備しなくては」
と思ってしまうかもしれません。
でも、毎日電車で通勤する方なら、まずは通勤バッグの中に、
□ 少額の現金
□ 水分
□ 小さな補給食
□ 携帯トイレ
□ ポンチョやレジャーシート
□ お薬の情報
□ 必要な薬
□ モバイルバッテリー
□ リンパ浮腫の方は必要なケア用品
などを少しずつ追加していく。
それだけでも立派な備えになります。
そして、自宅には別に「避難用の防災バッグ」を準備しておく。
自宅用と通勤用を分けて考える。
これも一つの方法です。
「帰る」以外の選択肢を、あらかじめ決めておく
最後に、私が一番大切だと思うこと。
それは、
「もし帰れなかったら、私はどこへ行く?」
を事前に考えておくことです。
自宅へ帰る。
職場にとどまる。
ホテルなどの宿泊施設へ移動する。
家族や親戚のところへ行く。
頼れる友人のところへ行く。
自治体の指定する避難場所へ行く。
その時の状況によって正解は変わります。
だからこそ、
「ここなら一晩過ごせる」
「この人には連絡していい」
という場所や人を、あらかじめ考えておく。
それだけで、災害が起きたときの不安は少し違ってくるかもしれません。
災害時も、「自分の身体を後回しにしない」

2016年の熊本地震を経験して、今回また熊本の地震を身近に感じました。
災害は、いつ、どこで起こるか分かりません。
乳がんの治療中かもしれない。
治療が終わったばかりかもしれない。
復職したばかりかもしれない。
リンパ浮腫があるかもしれない。
見た目には元気に見えても、身体の中ではまだ治療の影響が残っているかもしれません。
だからこそ、
「私はこれくらい大丈夫」ではなく、
「私は何があれば少し安心できる?」
という視点で備えてみてください。
災害時に、自分の身体を守ることは決してぜいたくではありません。
自分を守ることも、立派な防災です。
熊本の皆さまが、一日も早く安心して過ごせる日が戻りますように。
そして、現地で支援にあたっている皆さまも、どうかご自身の身体を大切にしてください。
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はんなりについて
リラクゼーションサロンはんなりは、女性専用・完全予約制の個室サロンです。
乳がんの治療中・治療後の方にも、安心して過ごしていただける場所を目指しています。
施術を担当するのは、病院で乳がん術後のリハビリに携わってきた女性理学療法士です。
肩や腕のつっぱり、身体の疲れやむくみなど、その日の状態を伺いながら施術内容を調整します。
「まずは話を聞いてほしい」
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そんなご相談からでも大丈夫です。
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