「乳がんが再発しました」
そう聞いたとき、
「もう治らないの?」
「これからどうなるんだろう」
「治療法は残っているのかな」
そんな不安で、頭の中がいっぱいになるかもしれません。
再発という言葉には、とても大きな力があります。
でも、最初に知っておいてほしいことがあります。
乳がんは、再発したらすべて同じ治療になるわけではありません。
再発した場所や、がんの性質、これまで受けてきた治療、現在の身体の状態などによって、治療の考え方は変わります。
そして、
「再発=もう終わり」ではありません。
乳がんの「再発」には、大きく2つあります
乳がんの再発は、大きく分けると、
- 局所・領域再発
- 遠隔再発
があります。
局所・領域再発
手術をした乳房や、その周囲の皮膚、胸壁、近くのリンパ節などに、再びがんが見つかることです。
遠くの臓器への転移がない場合には、手術や放射線治療などを組み合わせて、治癒を目指した治療が検討されます。
再発したからといって、必ずしも「もう治すことを目指せない」というわけではありません。
もちろん、再発した場所やこれまでの治療によって、治療方法は変わります。
遠隔再発
乳房やその周囲から離れた、骨・肺・肝臓などに転移として見つかる再発です。
この場合は、全身に作用する薬物療法が治療の中心になります。
乳がんの性質に応じて、ホルモン療法、化学療法、分子標的薬、免疫療法など、さまざまな治療が検討されます。
「再発したら、治療はもう限られている」と思っていませんか?

再発を告げられたとき、
「最初の治療を全部やったのだから、もう使える薬はないのでは?」
と思ってしまう方もいるかもしれません。
でも、乳がんの治療では、
一つの治療が終わったら、すべての治療が終わる
という考え方ではありません。
薬物療法では、治療の効果と副作用などを見ながら、効果が得られている間はその治療を続け、効果が弱くなった場合には、別の治療へ変更することがあります。
つまり、
「この薬が効かなくなった」=「治療がなくなった」
ではありません。
その時点での病気の状態に合わせて、次の治療を考えていきます。
乳がんの治療は、一人ひとり違います

再発後の治療を考えるときには、
- ホルモン受容体が陽性か
- HER2が陽性か
- トリプルネガティブか
- どこに再発したのか
- 再発した病変の大きさや数
- これまでどのような治療を受けたのか
- その治療がどのくらい効果を示したのか
- 現在の体調や希望する生活
など、さまざまなことが考慮されます。
そのため、
「○○さんにはこの治療だったから、私も同じ」
とは限りません。
再発後には、現在の病気の状態を確認しながら、その人に合った治療を考えていきます。
医学は、今も進んでいます
ここは、私がこの記事で一番伝えたいところです。
乳がんの治療は、今も研究が続いています。
新しい薬が開発され、新しい組み合わせが研究され、これまでの治療をどう使い分けるかについても研究が続いています。
実際、米国臨床腫瘍学会(ASCO)でも、HR陽性・HER2陰性の転移・進行乳がんに対する内分泌療法や標的治療、転移性乳がんのバイオマーカーなどについて、ガイドラインの更新が進められています。
これは、
「今ある治療だけで終わり」ではなく、これからも治療の選択肢が変わっていく可能性がある
ということでもあります。
もちろん、すべての人に新しい治療が使えるわけではありません。
「この治療なら必ず大丈夫」と約束することもできません。
でも、
医学が進み続けていることは、知っておいてほしい。
私はそう思います。
再発後も「治療しながら暮らす」という選択があります

遠隔再発の場合、治療の目標は、がんを小さくすることだけではありません。
病気の進行を抑えながら、
できるだけ長く、その人らしい生活を続けること
も大切な目標になります。
仕事を続ける。
家族と過ごす。
旅行に行く。
好きなことをする。
友達と笑う。
もちろん、治療の副作用で思うようにいかない日もあります。
それでも、
「乳がんの治療をしている人」だけではなく、「生活している一人の人」であることに変わりはありません。
治療を受けながら、自分の人生を続けていく。
そんな視点も大切だと思います。
緩和ケアは「治療をあきらめること」ではありません
再発後の治療について考えるとき、もう一つ知っておいてほしいことがあります。
それが「緩和ケア」です。
緩和ケアというと、
「治療ができなくなった人が受けるもの」
というイメージを持っている方もいるかもしれません。
でも、そうではありません。
痛みや疲れ、吐き気、不眠、不安など、がんや治療によって生じるつらさを和らげることも、がん治療の大切な一部です。
治療を続けながら、つらさを和らげる。
そのために、緩和ケアや支持療法があります。
「まだ治療中だから相談してはいけない」
と思わなくて大丈夫です。
乳がん治療中の痛みについてはこちらも参照ください。
再発したとき、心が追いつかなくても大丈夫
医学的な話をしてきましたが、再発を告げられたときに一番大切なのは、
「前向きにならなくてはいけない」
と思わないことかもしれません。
怖くて当然です。
悲しくても当然です。
何も考えられなくても大丈夫です。
「大丈夫」と言われても、大丈夫じゃない日があっていい。
希望を持てない日があってもいい。
そして、
希望と不安は、一緒にあってもいい
のだと思います。
がんの治療では、身体だけでなく、心のケアも大切です。
不安な気持ちとの付き合い方については、こちらの記事でもお伝えしています。
▶ がん治療中の心のケア|不安や落ち込みをひとりで抱えないために
再発したからといって、未来が全部決まるわけではありません
再発という言葉を聞くと、
「これから先の人生が全部決まってしまった」
ように感じることがあります。
でも、実際にはそうではありません。
再発の状態も、治療への反応も、その後の経過も、一人ひとり違います。
だから、
「再発したら○年」
と単純に決められるものでもありません。
大切なのは、今の自分の状態を知り、その時点でできる治療を主治医と一緒に考えていくこと。
そして、治療だけではなく、
「どんなふうに暮らしたいか」
も医療者に伝えていいのだと思います。
「これからどうなるか」ではなく、「今できること」を一つずつ
再発したとき、
先のことを全部考えようとすると、とても苦しくなることがあります。
そんなときは、
「これからどうなるんだろう」
ではなく、
「今、私にできることは何だろう」
と考えてみてください。
次の診察で聞きたいことをメモする。
治療について分からないことを質問する。
副作用を我慢せずに伝える。
眠れないときは相談する。
身体を少し動かす。
疲れたら休む。
誰かに話を聞いてもらう。
小さなことでもいいのです。
まだ起きていない未来のことまで、今日すべて考えなくても大丈夫です。
▶ まだ起きていないことまで、今日悩まなくていい|乳がん治療後の「先の不安」との付き合い方
再発後の人生も、あなたの人生です
再発したあとも、あなたの人生は続いていきます。
治療をする時間も。
休む時間も。
笑う時間も。
不安になる時間も。
家族と過ごす時間も。
好きなことをする時間も。
そのすべてが、あなたの人生です。
再発という言葉だけで、その先の人生を全部決めつけなくて大丈夫。
医学は、今も進んでいます。
そして、今この瞬間にも、新しい治療を生み出すための研究が続いています。
だから今は、
「これから全部どうなるのか」ではなく、
「今日できることを、一つずつ」
でいいのだと思います。
治療が続く時間も、あなたの人生です。
その時間が少しでも穏やかで、あなたらしいものでありますように。
はんなりは、
治療が終わったあとも、一人じゃない。
そして、再発したあとも。
女性の人生に寄り添える場所でありたいと思っています。
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はんなりについて
リラクゼーションサロンはんなりは、女性専用・完全予約制の個室サロンです。
乳がんの治療中・治療後の方にも、安心して過ごしていただける場所を目指しています。
施術を担当するのは、病院で乳がん術後のリハビリに携わってきた女性理学療法士です。
肩や腕のつっぱり、身体の疲れやむくみなど、その日の状態を伺いながら施術内容を調整します。
「まずは話を聞いてほしい」
「こんな状態でも受けられるのかな」
そんなご相談からでも大丈夫です。
西鉄久留米駅から徒歩約3分。
ご予約は下記の予約ページから承っています。
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