球体模様
乳がん術後の身体

乳がん術後や治療中の痛みを我慢しないでください

乳がん術後や治療中の痛みを我慢しないでください

身体からのサインに耳を傾けることも、大切な治療です

乳がん術後た治療中、

「これくらいの痛みは仕方ない。」
「治療中だから痛いのは当たり前。」

そんなふうに、痛みを我慢していませんか。

痛みは単なる「つらい症状」ではありません。

身体が「少し休んで」「ここに負担がかかっています」と知らせてくれる大切なサインです。

痛みは身体だけでなく、心にも影響します

痛みは身体だけの問題ではありません。

国際疼痛学会(IASP)では、痛みを「実際の、あるいは潜在的な組織損傷に関連する、不快な感覚的・情動的体験」と定義しています。

つまり、痛みには身体だけでなく、「つらい」「怖い」「不安」といった心の反応も含まれています。

乳がん術後に腕が上がりにくくなる理由については、こちらの記事でも詳しくお伝えしています。
→ 乳がん手術後に腕が上がらない3つの原因とは?痛み・つっぱり・不安について

痛みが続くと、身体は常に緊張した状態になります。

思うように動けなかったり、夜ぐっすり眠れなかったり、「また痛くなるかもしれない」という不安を感じたり…。

このような状態が続くと、心にも大きなストレスがかかります。

実際に、慢性的な痛みは気分の落ち込みや不安を強め、生活の質(QOL)を低下させる要因の一つとされています。

だからこそ、痛みを和らげることは、身体だけでなく心を守ることにもつながるのです。

痛みを我慢し続けないで

痛みがあると、人は無意識にその部分をかばったり、動かすことを避けたりすることがあります。

それは身体を守るための自然な反応です。

ただ、その状態が長く続くと、身体を動かす機会が減り、筋力や関節の動きが低下したり、「動かすとまた痛くなるかもしれない」という不安が強くなったりすることがあります。

また、痛みが長く続くなかでは、神経系の働きが変化し、刺激に対して痛みを感じやすくなることもあります。

痛みが長引く理由は一つではありません。

だからこそ、「我慢するしかない」と抱え込まず、痛みが続くときや強くなるときは、早めに医療者へ相談することが大切です。

「仕方ない」と諦めないでください

がん治療には、どうしても痛みを伴う場面があります。

しかし、

「手術をしたから仕方ない。」

「治療中だから我慢するしかない。」

そう思って、つらさを一人で抱え込む必要はありません。

痛みを軽くする方法は、お薬だけではありません。

身体の動かし方を工夫したり、筋肉や関節の緊張を和らげたりすることで、痛みが軽減する場合もあります。

一人ひとり痛みの原因は異なるため、その方に合った方法を見つけることが大切です。

肩まわりを無理のない範囲でやさしくストレッチする女性

術後の身体は、無理に動かすのではなく、「ゆるめること」と「うごかすこと」の両方を大切にしています。
→ 乳がん術後のリハビリで大切なのは「ゆるめる」こと、そして「うごかす」こと

痛みを感じたら、遠慮せず伝えてください

痛みがあるときは、我慢せず医師や看護師などの医療スタッフに相談してください。

そして、身体の動きや姿勢、筋肉の状態が関係している痛みに対しては、理学療法士がお手伝いできることもたくさんあります。

私は理学療法士として、痛みそのものだけを見るのではなく、

「どんな動作で困っているのか」
「どんな生活を送りたいのか」

という、その方の日常生活全体を大切にしながら身体をみています。

痛む場所や程度だけでなく、「痛みによって何ができなくなっているのか」を知ることも大事なことです。

乳がん術後の痛みや身体の悩みについて女性から話を聞く理学療法士
はんなりでは、その日の体調や身体のお悩みを伺ってから施術内容を考えています。

おわりに

痛みを和らげることは、生活の質(QOL)を守り、自分らしい毎日を過ごすための大切なことです。

痛みを我慢することが、頑張ることではありません。

身体からのサインに気づき、必要なときに医療者へ相談することも、自分自身を大切にすることのひとつです。

治療を頑張ってきた身体だからこそ、これからの日々を少しでも心地よく過ごしていただきたい。

治療のその先も、その人らしく。

はんなりは、身体だけでなく心にも寄り添いながら、お一人おひとりが自分らしい毎日を過ごせるよう、お手伝いしています。

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それでも、実際に身体を見て、触れて、動きを確認することでわかることがあります。

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中野 郁子

この記事を書いた人中野 郁子(なかの いくこ)

乳がん女性の駆け込み寺 はんなりを運営しています。
母をがんで亡くした後、がん患者さんとその家族を支える仕事がしたいと転職。
久留米市の病院に勤務後、2016年に開業しました。
理学療法士、アロマセラピスト、ピンクリボンアドバイザー、乳がん啓発運動指導士の資格があります。

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