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闘病だけが、その人の人生ではない|乳がんを経験した女性に寄り添うということ

闘病だけが、その人の人生ではない|乳がんを経験した女性に寄り添うということ

『おっぱいエール』を読んで、改めて感じたこと

乳がん治療後の人生について考えるとき、私が大切にしている言葉があります。

以前のブログで、『おっぱいエール』という一冊の本をご紹介しました。

その中で取り上げた、著者の本山聖子さんの言葉です。

「闘病だけが私たちの人生ではない」

「死ぬところだけにスポットライトを当てないで」

この言葉は、私の心にも深く残っています。

乳がんを経験した方の人生を考えるとき、病気や治療だけに目を向けるのではなく、その方が歩んできた人生や、これから続いていく日々にも目を向けたい。

改めて、そう感じました。

闘病だけでは語れない、一人の女性の人生

テレビやインターネットでは、乳がんをテーマにしたドラマやドキュメンタリー、動画を目にすることがあります。

病気と向き合う姿や、ご家族と過ごす時間が丁寧に描かれている作品もあります。

けれど私は、そうした作品を見ることが少し苦手です。

病気そのものに焦点が当たることで、その方の人生全体が見えにくく感じられることがあるからです。

もちろん、すべての作品がそうではありません。

それでも私は、一人の女性の人生を考えるとき、病気だけでは語れないものがあると感じています。

乳がんと診断される前にも、その方には人生がありました。

仕事があり、家族や友人との時間があり、好きなことや大切にしてきたものがあり、たくさんの思い出があります。

そして、治療が終わったあとも人生は続いていきます。

新しい目標ができたり、誰かを支えたり、笑ったり、悩んだり。

乳がんは、その長い人生の一場面です。

その一場面だけで、その方の人生を語ることはできないと思うのです。

桜並木を歩く女性の後ろ姿。乳がん経験後も続く人生をイメージ

理学療法士として大切にしてきたこと

病院で働いていた頃、私が関わっていたのは、乳がんの手術や治療を受けられた患者さんでした。

肩や腕の動き、痛み、身体の機能の回復など、理学療法士として向き合う課題がありました。

でも、私がお会いしているのは、その方の人生のほんの一部分です。

病院では見えない時間があります。

家族と笑っている時間。

仕事に励んでいる時間。

子どもと過ごす時間。

趣味を楽しむ時間。

何気ない日常を過ごす時間。

その方には、病院の外にも大切な暮らしがあります。

だから私は、「患者さん」という立場だけではなく、「一人の女性」としてその方を見ることを大切にしてきました。

身体の状態を知ることはもちろん大切です。

けれど、それだけでは、その方が本当に困っていることや、大切にしたいことが見えてこない場合もあります。

同じ乳がんの手術を受けても、生活環境や仕事、家族との関係、価値観は一人ひとり違います。

その違いを大切にしながら、関わっていきたいと思っています。

自然光の入る窓辺に立つ女性。自分らしい日常を過ごすイメージ

はんなりが大切にしたいこと

はんなりでは、肩の痛みやリンパ浮腫など、身体のお悩みに寄り添うことはもちろん、その方の生活や想いにも耳を傾けたいと考えています。

施術中には、身体のことだけでなく、日常のさまざまなお話を伺います。

「最近、仕事に復帰したんです」

「旅行に行ってきました」

「孫が生まれました」

そんな何気ないお話を伺う時間も、私にとってはとても大切です。

治療を経験したあとも、仕事をしたり、旅行を楽しんだり、家族との時間を過ごしたり。

その方の人生は、これからも続いていきます。

もちろん、治療後の痛みやつっぱり、むくみ、疲れやすさなどが、日常生活の負担になることもあります。

だからこそ、身体のつらさを少しでも和らげ、安心して日々を過ごせるようにお手伝いしたい。

そして、身体の不調だけに目を向けるのではなく、その方が何を大切にしているのか、これからどんなふうに暮らしていきたいのかにも耳を傾けたいと思っています。

身体だけではなく、その方の人生そのものに寄り添いたい。

それが、はんなりの願いです。

闘病だけが、その人の人生ではない

乳がんを経験しても、その方の人生は続いていきます。

闘病だけが人生ではありません。

嬉しいことも、悲しいことも、笑顔になれる日も、思うようにいかない日もあります。

その一つひとつが、その方らしい人生です。

だから私は、施術をするときも、

「乳がんの患者さん」ではなく、

「その人らしい人生を歩んでいる一人の女性」

として向き合っていきたいと思っています。

そして、その歩みが少しでも軽やかなものになるよう、身体と心の両方に寄り添いながら支えていきたいと思っています。

この想いにつながる一冊として、『おっぱいエール』をご紹介しています。

よろしければ、こちらの記事もご覧ください。

▶おすすめの一冊『おっぱいエール』|闘病だけが人生ではない

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はんなりについて

リラクゼーションサロンはんなりは、女性専用・完全予約制の個室サロンです。

乳がんの治療中・治療後の方にも、安心して過ごしていただける場所を目指しています。

施術を担当するのは、病院で乳がん術後のリハビリに携わってきた女性理学療法士です。

肩や腕のつっぱり、身体の疲れやむくみなど、その日の状態を伺いながら施術内容を調整します。

「まずは話を聞いてほしい」
「こんな状態でも受けられるのかな」

そんなご相談からでも大丈夫です。

西鉄久留米駅から徒歩約3分。
ご予約は下記の予約ページから承っています。

▶ 初めての方へ|はんなりでは、どんな時間を過ごすの?

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中野 郁子

この記事を書いた人中野 郁子(なかの いくこ)

乳がん女性の駆け込み寺 はんなりを運営しています。
母をがんで亡くした後、がん患者さんとその家族を支える仕事がしたいと転職。
久留米市の病院に勤務後、2016年に開業しました。
理学療法士、アロマセラピスト、ピンクリボンアドバイザー、乳がん啓発運動指導士の資格があります。

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